こんにちは。子育てパパ♡ママをほっこり笑顔にする子育てサポーターの小泉美智子です。
ゴールデンウィークはどんなふうに過ごされましたか?
ゴールデンウィーク明けは幼稚園や保育園、学校に「行きたくな~い」「ママと離れたくな~い」という声もあちらこちらであったのではないでしょうか。
大人だって会社に行くのがイヤになりますよね。
でも、行かなくてはならない・・・
みんさん「プレーパーク」をご存じですか?
冒険遊び場とも呼ばれています。
大人が造ったおしきせの遊び場ではなく、むしろ危ないから遊んじゃいけないと禁止される廃材などがあり、自分たちで造っていく遊び場のことです。
もちろんそこにはプレーリーダーと呼ばれる大人が常にいますが、プレーパークのモットーは「自分の責任で自由に遊ぶ」こと。
先日拝聴した、日本で初めてプレーパークのプレーリーダーとなった天野秀昭さんのお話の中で、印象に残った言葉がありました。
『大人は子どもの「骨が折れる」は心配するが「心が折れる」には無頓着』
そして
『「心が折れる」方が回復が難しい』と
怪我は目に見えるけれど、心は目には見えないから傷ついても気が付かないのかもしれませんね。
だけど
骨が折れるのは、固定したり、外科的な手術で具体的な治療をして回復は出来るけれど、心が折れたら、傷ついたらそれを回復する具体的な方法を見つけるのはなかなか難しいかもしれません。
確かに親は子どもが怪我をしないように、
「危ないからやらないで」
と、大切な子どもを守りたいがゆえに言ってしまうことが多いような気がします。
でも、子どもは転びながら、転び方を身につけていきますんですね。
転ばせてもらわないと転び方を身につけていないので、かえって危険なんです。
子どもは自分の中にたくさんの好奇心を持っていて、自分の限界を意識しながら、自分の限界のちょっと上を目指しています。
「怖いけどここからジャンプしたい。大丈夫だろうか・・・ 」
そんなところから危機察知能力も養われていくのだそうです。
だから、いつも危険を遠ざけていると危機察知能力が働かないので、かえって怪我をすることになってしまいます。
このように子どもは自分の中から育つ力を持って生まれて来ているんです。
でも私たち大人は、子ども困らないように大人がルールを作って育てないといけないと思って、大人のルールに子どもを従わせようとしてはいないでしょうか。
よほど危険なことでない限り、親が子どもが自ら育つ力を信じて、子どものやりたいことを保証して行けば、子どもの生きる力は伸びていきます。
子どもは遊びの中で自分自身に必要なことを全部やって行くのだそうです。
なるほどと、思います。自分の中から湧き上がってきた「やりたい」を全部やって行くのです。
子どもは、何か障害があったときに自分で回復する力も持っているとも言われていました。
遊ぶことそのものが人の心を回復させていくのだそうです。
体が動かないと心が動かない。
遊ばないと心が動かないんです。
でも、本人が「やりたい」と感じたことでないと遊びにならないんです。
「やらせれた」になっちゃうと遊びにならないんです。
この「やってみたい」が大事。
なのに、大人はついつい子どもを自分の思い通りにさせようとしてしまう。
遊びは本人の中から生まれてくる「やりたい」なんです。
ひとりひとりの「やりたい」ことは一致しないし、100%共有もできません。
その子の「やりたい」は唯一無二のもの。
それは持って生まれた気質や環境によって違ってくるんです。
教育と遊育
「教育」は大人が教え、育てること。
「遊育」は子どもが遊び育つこと。
つまり「教育」の主体は大人、「遊育」の主体は子どもなんです。
「遊育」は本人にとって価値があることから始まるんです。
教育では生きている実感を教えることはできませんが、遊育は、自分の中から湧き上がった「やりたい」から始まっているので、生きている実感が得られるんです。
問題児というのも、この大人の枠組みが生んでいるのかもしれませんね。
遊育と親業
「親業」も「遊育」と同じように、子どもは自ら育つ力を持っているという概念の上に立っています。
親とは違う本質や環境で生まれているので、もっている能力も親とは同じではありませんし、湧き上がってくる「感情」や「やりたい気持ち」も親とは同じではありません。
だから
親にできる事は、子どもの気持ちに寄り添って、社会的に一人前になるように子どもをサポートすることなんです。
親業は「親がどんな子どもに育てるか」ではなく「親が子どもにどう関わるのか」効果的な方法をお伝えしています。
「遊育」は遊びという具体的な行動で、子どもの生きる力を育てます。
「親業」は親の愛情(対応の仕方)で、子どもの生きる力を育てます。親子が互いにわかり合い、そんな中で、子どもが安心して自分の力を伸ばしていく土壌を作ります。
子どもが友達とケンカをしたり、壁に突き当たったとき、親の対応の仕方次第で自分で乗りこえようとしている子どもの障害になってしまうこともありますし、良きサポーターにもなれるのです。
先日こんなことがありました。
私が関わっている品川区の子育てサロン「にじっこ」での出来事です。
「にじっこ」が終わる時間、みんなでお片づけをしていました。
始めにおままごとの野菜が入ったバスケットを2歳の男の子Aくんが片付けようと持ちました。
3歳のBくんもそれを片付けようとバスケットを持ちました。
それと同時ぐらいに4歳のC君もバスケットを持ちました。
3人でバスケットの取りあいになってしまったのです。
私はしばらく見ていたのですが、3人でもめています。
そのまま見守ることもできたのかもしれませんが、私は3人に近づいて
「始めにAくんがこれを片付けようとしたんだよね。だけど、BくんもCくんも片付けようと思ったんだね。困ったね。どうしよう」
すると
まず4歳のCくんが手を離し、3歳のBくんが手を離し、それぞれ他の片付けをし始めました。
3歳のAくんは1人でバスケットを片付けました。
BくんもCくんもバスケットに執着せずに、自分から他の物を片付けようと動き始めたのです。
BくんとCくんには「さっきバスケットを譲ってくれてありがとう。」と私の気持ちを伝えました。
2人ともにこにこしていました。
なんとも温かい穏やかな時間でした。
小泉美智子
親業訓練協会インストラクター
介護福祉士
品川・八潮♡多世代交流プロジェクト「けめカフェ」共同代表
NPOふれあいの家おばちゃんち子育て支援サロン「にじっこ」責任者
シングルマザーで子育てに奮闘していた時「親業」に出会い、学び続けて23年。
介護も経験し、「子育て」と「介護」は人生の中で1番大変なステージ、だけど1番大切なステージだと実感。
「子育て」「介護」の分野でセミナー、講座、講演会などでお互いを大切にしわかり合い、信頼関係を築くコミュニケーションのとり方をお伝えしています。
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